がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 21

こんにちは、トイアンナです。恋愛相談をうかがっていると「どうすればいいですか?」と質問してくる方が結構いらっしゃいます。そんなとき私はできるだけご自身でやりたいことを判断できるようサポートさせていただくのですが、そのような質問をしたいときに相談者さんは大体こんなメンタリティでいます。

世間的にはAをやった方が正しい
でも本当はBをしたい、ただ世間に変な目で見られたくない
どっちを選ぶか誰かに判断して思考停止したい

思考停止することは、悪いことではありません。たとえば私がいきなり「資産価値1億円の会社を手放して君に預けたいんだが、社長をやってくれるか」などと相談されたら、自分で判断しきれずに誰かへ相談することでしょう。

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幸せが何かを他人が決めてくれる人生は楽

自分で何もかも選ばされるストレスに関して、こんな話がかつて道徳の教科書にありました。

生徒を時間割やカリキュラムで縛ってはいけないという先生がいた。生徒は喜んで先生に従った。先生は生徒たちを公園へ連れて行き『さあ、何でもしていいよ』と言った。生徒たちはどうすればいいか分からず、棒立ちになってしまった。そして自由が必ずしもよいとは限らないことを知った。

生徒は学校で時間割に沿った授業を受けることで、人生に必要な科目をゼロから考える必要がなくなります。信号があれば、車をつぶさに観察しなくても道路を安全に渡れます。ルールがあるお陰で私たちはうまく脳の容量を節約しながら生きていけるのです。

人生の大切な決断には、思考の力を取り戻す必要がある

しかし、自分で決断を下さなくてはいけないときがあります。それは人生が大きく変わるとき。誰と付き合うか、結婚するかしないか、出世を選ぶか早めに家へ返るか……。これらの決断を人にゆだねると、失敗したときに落とし前を自分でつけられません。「あの時、親に従わなければ」「アドバイザーの意見を鵜呑みにしなければ」と後悔しても、彼らは責任をあなたの代わりに取れないのです。

ですから私を含め、人からアドバイスを受けるときは「判断するのは自分だぞ」と考えておきましょう。けれどまっさらな状態で自由に判断するのは危険です。アドバイザーや親戚、友達を頼るのはあなたが以下のことを知り、自由の負荷を軽くするためです。

今疲れすぎていて判断できない状態にはないか
どんな情報があればあなたは決断できるのか

0から自由に選択させられるのはしんどいですが、情報や自分の体調と話し合えば恐れることはありません。専門家や周囲の人を「資源」と考えて、あなたの判断に役立てていきましょう。




トイアンナとは?
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人気コラムニスト, ライター。ブログ『外資系OLのぐだぐだ』をはじめ、 人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
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