がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 15
こんにちは、トイアンナです。趣味は寝ることです。あと最近はポケモンGOにハマっています。唐突にこんなことを書いたのは、どうやら最近「趣味まで生産的じゃないとダメだ」と思い詰めている人が多いな、と感じているからです。
私へ人生相談してくださったある方は「趣味には2種類あるんですよ」と断言されました。
「1種類目は、料理や英会話、筋トレに生け花などの生産的な趣味。ボランティアもそうですね。そういう趣味が好きですし、そういう人とお付き合いしたいです。もう一つはスマホゲームみたいな、10年やっても何のスキルも身につかないもの。そういう方を否定したいわけじゃないんですが、私はちょっとそういう方はいいかなって、思います」
スマホゲームの方が料理教室より役に立つ!?
確かに料理や英会話教室はパッと見、すぐ役立ちそうなイメージがあります。私は熱しやすく冷めやすい人間なのでどちらも通ったことがあります。でも自分がのめり込めないものは楽しくないので、すぐ辞めてしまいました。
料理教室ではダシの取り方から丁寧に教えてもらいましたが、今の多忙な共働き家庭ではダシの素さんが大活躍しているので出番なし。英会話も行かないよりマシだったかな、くらいです。
その一方でスマホゲームはキャリアの役に立ってしまったことがあります。以前のめり込んだ「ぷよぷよ!!クエスト」というゲームがあったのですが、お取引先がぷよぷよの愛好家だったため、商談がとんとん拍子に進みました。料理教師とぷよぷよクエスト、実利があったのは後者になります。
人生で役立つからと、見栄えのいい趣味に振り回されない
ここからわかるのは、人生何が役に立つかなんてわからないということ。英語ができてもイタリア転勤になったら何の意味もありません。逆に冒頭のポケモンGOなら世界中で流行しているので拙いイタリア語でも盛り上がれるかも。何が人生役に立つかなんて、今の段階ではわからないのです。
むしろ怖いのは「生産的なことをしている人に価値がある」と、プライベートの時間までがんじがらめにしてしまうこと。いかにも生産的な趣味のほうが見栄えはいいですが、あなたの時間は自分だけのもの。むしろ「今やってるこのムダな趣味、10年後に私だけが専門家になってたりして」と、可能性も含め楽めると、本当にやりたいことへ熱中できてよいのではないでしょうか。
トイアンナとは?

人気コラムニスト, ライター。ブログ『外資系OLのぐだぐだ』をはじめ、 人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
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