がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 146

著/トイアンナ

こんにちは、トイアンナです。
かつて、どこかの本で「怒りとは、【自分が正しい】という主張だ」という文章を読んで納得した覚えがあります。

人が怒っているときは、大体「自分が正しいんだ!」と一生懸命アピールしているときなんです。
決して目の前の人を怯えさせたいだとか、相手を間違っていると言いたいわけではない。
怒りは、自分を守る立派な行動なのです。

mizuhoAXCC_0653_TP_V

怒りの大きさを間違えると、相手がぎょっとする

そして、たいていの「怒り」は正しいものです。

なんでこんな目にあわなくちゃいけないんだ。
私ばかり不公平じゃない?
僕の意見を無視しないで、ちゃんと話を聞いてよ。

そういう主張は、大体あっています。
しかし怒り方のトレーニングを積んでいない人は、怒りをただ見せるのではなく「爆発させたり」「なかったことにしたり」します。

そうすると、怒っている相手へも本当の気持ちが伝わりにくくなります。
ハッキリ「これはやめて」と言われたら直せることも、2時間ネチネチ嫌味を言われたら耐えられませんよね。
ちゃんと聞けば自分が誤っていたと思えることも、バカ、アホと問い詰められたら否定したくなります。

こんな風に「怒り方」で、相手のリアクションは変わってしまうのです。

怒りを普段から出している人は、怒り方が小さくなる

怒りをコントロールすることを「アンガーマネジメント」といいます。
アンガーマネジメントは決して「怒らない方法」ではありません。
むしろ普段からちょくちょく怒ることで、ストレスを溜めないようにしようね、という話です。

毎日プリプリ愚痴を言っている人は、怒りを大爆発させません。
「もう太ってもいいや」とアイスを食べてすっきりできる人は、ネチネチ嫌味を2時間言いません。

ストイックに「怒っちゃだめだ、いい人でいなきゃ、嫌われちゃう」と思うひとほど、いざというときにドカンと怒ってしまいやすいのです。

まずは怒ろう。今日も明日も

ですから、怒りの大きさがつい大きくなってしまう人は今日から怒りましょう。
「もう、なんなのこのLINE。ナメてるとしか思えないんだけど」
「ていうか、なんで私がこんなことやらされなきゃいけないわけ?」

人に向けて怒らなくてもかまいません。
トイレでぶつぶつ言ったり、道端でこっそりつぶやいたり、カラオケで叫んだり。
やり方は何でもアリです。今から怒りましょう。
それが、あなたの怒りを小さくします。

そして肝心な怒りを伝える場面で、静かに怒れるでしょう。

トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
http://toianna.hatenablog.com/