がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 144
著/トイアンナ
こんにちは、トイアンナです。
「誰か助けて」と思いながら、ひとりで泣いたことはありませんか。
よく10代のころ、私は泣いていました。
自分がかわいそう! と一度泣くべき夜がある
考えてみたら「自分のために泣く」ってとても大事なことです。
世間からは100%お前が悪い! と言われても、「えーん、私かわいそう!」と泣けばすっきりします。
すっきりすれば、冷静になって謝ろうとか、やっぱり反論しようとも思えます。
ストレスを一度わっと発散すれば、そのあと現実と向き合う勇気が生まれます。
しかし「ぐっとこらえて」「私が悪いから泣いちゃいけない」とガマンし続けると、自分を守るために人を攻撃したくなったり、寝込んでしまったりします。
代わりに「わー! 私ってかわいそう! えーん!」と1度泣いてしまえば、「外」へは冷静に対処できます。
一度自分へ思い切り肩入れして泣いたほうが、むしろよいのです
泣くことで、あなたは自分を好きになれる
そして「私ってかわいそう!」と泣いている間は、あなた自身があなたの味方になれます。
どうせ後で我に返って「自分にも悪いところがあったな」とか、「もっとこういう伝え方ができたと」考えることはできます。
けれどその前に、自分へ思い切り同情して「私だって、私だってつらいもん!」という自分を受け容れてみましょう。
そのときに「私はたとえ世間から間違っていることをしていたり、後で謝るようなミスをしても、自分を好きでいていいんだ」と思えるのです。
そういう、状況がなんであっても自分を好きでいる力を「自己肯定感」と言います。
自己肯定感が育てば、次から同じようなストレスを受けても「そういうこと、あるよね。でも私は私のことが好きだから。えーん私ってかわいそー! さ、対策取ろっと」と、テキパキこなせるようになります。
ストレス耐性がある人は、最初から耐性があったわけではありません。
「えーん、私ってかわいそう!」「っていうか私も怒ってよくない?」と自分で自分に肩入れして、心を育てているのです。
世間に見せる顔は、成熟した大人の顔でもいいけれど……。
自分の中にいる子供のことは、大事にケアしてあげてくださいね。
トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
http://toianna.hatenablog.com/
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