がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 135

著/トイアンナ

こんにちは、トイアンナです。「もうこれは、別れるな」と予感する恋はありませんか。
私は今年の1月に離婚をしました。ですが離婚の予感は、約1年前に始まっていました。

「このままじゃだめだ」と思わなかったわけではありません。
海外へ二人で行って、新鮮なデートを試みたり。
プロポーズをロマンティックにやり直してみたり。
お互い結婚しつつ外でパートナーを持ったらどうか、と話し合って実践してみたり。

134

終わる予感があっても、あがいていい

私と前の夫はありとあらゆる努力をしても、やっぱりダメでした。
でもあがいた期間、新鮮なデートがたくさんできました。
面と向かってケンカができました。

それまで、彼のことが好きすぎてケンカすらできなかったのに、初めて「ありえない」「それはあなたも悪い」と反論できたのです。
逆に自分が悪かったと思うところは、謝ることもできました。
別れた後すぐに婚活を始められたのは、「やりきった」という思いがあったからです。

終わる予感を抱きながら、たくさんあがきました。
そしてどれも、ムダにはなりませんでした。

あがくのは、とてもブサイクだけれども

もう別れるかもしれない。
そう気づいてしまったときが、一番悲しいですよね。

それでも好きだ、努力したい。「あがいた」ことになってもいい。
少しでもそう思えるなら、思い切りあがいてみませんか。

別れたくない、と思いながらとる行動ってとってもブサイクで、つらいんです。
友達にも「もう彼とは別れなよ」と言われるでしょう。
けれどそこでやりきると、信じられないほどスッキリ終われるんです。

あがいた先に、次の恋がある

付き合っている間に思い切りあがけば、別れたときに納得できます。
もうやりきった、彼とは無理だ。今までありがとう。
そういう気持ちで、さよならできるからです。

そして未練のない失恋は、立ち直りも早いものです。
別れまいとあがいているときは、彼のことしか見えなかったはずなのに。 溺れそうになってアップアップしていたら、急に底へ足がついて「なんでこんなにあがいてたの?」と思いたくなるような、冷静な景色があなたを待っています。

むしろ「別れそうだから、もういいや」と努力を放棄すれば「あのときもっとああすれば」とズルズル過去を引きずります。

「あのときもっとXXすれば」がなくなるくらい、あがきましょう。
傷だらけになって再構築できたら、それもまたカッコいい。
たとえ終わりを迎えたとしても、そこには清涼な空気が待っています。

トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
http://toianna.hatenablog.com/