がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 133

著/トイアンナ

こんにちは、トイアンナです。愛は許すこと……と、よく言われます。

確かに、ささいなきっかけで別れるカップルを見ると「もったいない!」と思うことはあります。

最近も私のところへ「デートで上座に私を座らせてくれなかった」と怒る女性が相談に来ました。 ですがそんなことで別れるのはもったいないよ、とお話させていただきました。

デートの常識は人によって違います。そこを話し合ってすり合わせできる相手なら、いくらでも変わってゆけるからです。

しかし、逆に「許す」範囲が広すぎる女性もいるのです。

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許せなくても、好きと言っていい

・ 専業主婦をやっているのに、夫が家へお金を入れてくれない
・ 避妊をしてほしいと言っているのに、避妊をしてくれない
・ 家事を手伝ってほしいと伝えただけで30分怒られる

こういった日々の不満を、あなたは許す必要はありません。話し合った末に許したいと思うのであればそれもいいとは思いますが、少なくとも怒りは伝えてもいいのです。

そして「彼のことが好きだけど許せない」で、いいんです。

好きだから許せるはず、愛しているならこれくらい……というのは、相手の甘えです。自分が愛を理由に受け入れなくてはならないわけじゃ、ありません。

きちんと怒り、伝えられる相手ですか

長く付き合うなら「許す・許さない」以前に大事なのは、きちんと怒りを伝えられる相手かという点。

「彼は100点、私なんかと付き合ってくれる男性で、これ以上の人はいない」
なんて笑っているのが一番危険です。

お互いにギャンギャン怒って、「まあ、しかたないね」と言い合えるのは、話し合いの末の許しでしょう。けれど最初から不満を伝えられないなら、それは許す・許さないの段階以前にあります。

許しは、怒りの先にある感情です。
まずは怒りを伝えてみてください。
彼がそのうえで、どう反応するかを見ておきましょう。

話し合いができない相手からは、さよならしよう

「お前にそう言う資格はない」
「誰に世話してもらってると思ってるんだ」
「俺がこんなに尽くしたのに裏切るのか?」
「……(ただ無言で、時がすぎるのを待つ)」

こういった態度をとる男性は、許す・許さない以前に話し合いができません。
互いに許しあえている、受け入れているフリをしながらお互いに不満をため込んで「許せない」ところまで突っ切ってしまいます。

もし彼が話し合いのできない人なら……許さなくていいんです。
さよならしましょう。 どうせ彼のことは、将来許せなくなります。許すためのケンカを、彼ができないからです。

トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
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