がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 109
著/トイアンナ

こんにちは、トイアンナです。私は就活生の相談をうかがうことが多くあります。ちょうど今は追い込みの時期で、落ち続けて焦っている方に多く会います。焦る彼らが口をそろえて言うのが「この面接落ちたら終わり」という言葉です。

でも、社会人のみなさまならご存知でしょう。面接に落ちたって人生は終わらないことを。私は劇場型の人間なので、これまで何度も「失恋したら人生終わり」「会社落ちたら人生終わり」と終わりをたくさん作ってきました。そして私は生きています。それどころか、風邪ひとつひいていません。

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「〇〇したら終わる」なんてこと、ない

もちろん、成功している人生は気持ちいいです。私だってアイドルになれるならなりたいし、弁護士だって、国連職員だってなりたい。愛する人と結ばれたいし、いい親や子供に恵まれたい。けれど理想の人生が消えても、人生は終わりません。信じられないくらい普通に朝日は昇るし、友達は友達のままだし、自分は生きています。

これは残酷なことでもあります。ロミオとジュリエットみたいに、結ばれなかったからといって死ぬこともない。受験に落ちても明日は来る。恋人が去っても、独身の自分は生き続ける。

私も朝が来なければいいのにと、何度願ったことでしょう。それでも明日はやってきて、苦痛は過去のものとなっていきます。


終わらない人生を生きよう

人生で、失うことはあります。愛する人、行きたかった職場、志望校。それでも私たちはピンピンしている。後には現実が残っています。あきらめるか、どうにかしてたどり着くか。

たとえば私は「65歳でアイドルを目指す人」を笑いません。失った夢を諦めず、手を伸ばし続ける勇気をもった人だから。「どうすれば65歳であることを目指して売れるか」と、戦略の立て方は支援するでしょう。けれど1度失ったからといって、人生は終わりません。

私たちの人生は、思ったほど終わりません。正社員を辞めた私は、恋愛コラムニストというふわっとしたお仕事で楽しく生きています。離婚もしましたが、婚活は思いのほか順調です。むしろ、終わらせたくても終わらせられないのが人生のようです。だったらせっかくですし、どうすれば今から幸せになれるか、考えようじゃありませんか。どうせやってくる明日の自分を幸せにするために、まずはアイスでも1本買ってみませんか?

トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
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