がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 90
著/トイアンナ
こんにちは、トイアンナです。本気の恋をすると「もうこの人以外、いないかもしれない」と不安になりませんか。私は20代前半のころ婚約破棄を経験しました。それまでの人生で一番好きになった人との恋愛でしたから「もう恋はできないかもしれない。彼しか私にはいないんだ」と別れを決断できず、1年もギスギスしながら関係を継続してしまったのです。
人は何度でも、新しく恋ができる
テレビや小説では「失った人をずっと愛していること」が美談になりやすいものです。特に亡くなった方を愛し続ける話なんて鉄板ですよね。
しかし23歳で婚約破棄をした私が、次の恋に落ちたのは24歳。次の恋までのインターバルは、わずか1年でした。あまりに薄情と言われればそれまでですが「これが最後の恋」なんてことは、決してなかったのです。そのときは私も自分に引きました。4年付き合った男性がいたのに、別れてわずか1年で恋に落ちるのかと。
けれど、愛ってそんなに偉大じゃないんです。いくら「人生最大の恋」「これが最後」と思っても、失恋したらまた恋ができてしまう。そういう風に、できています。もちろん過去の恋を大事にして、そのまま一生を過ごしてもいい。操を通すのだって、愛のカタチです。ただし生涯を貫くは「義務」でもなければ「常識」でもありません。
相手へしがみつくより、次の幸せを信じてください
もし今あなたが長く好きでいた人との別れを考えているのなら……。「もう恋はできないかもしれない」なんて、少なくとも思わないでください。あなたは何度でも誰かを愛せます。そして何度でも、両思いになれる。目の前にいる方が、世界最高の相手に見えるのは当たり前です。だってこれまで生きてきたあなたの人生史上、最高に素敵な恋人だったことは間違いじゃないんですから。
けれど、これからも人生は続いていきます。そして「史上最高」は更新されつづけるのです。無理していい女、いい男にならなくてもいい。ただ、未来の可能性を今すぐ閉じないで。あなたはまた、いい恋をします。私ですら結婚できちゃったんだから、あなたはもっと大丈夫。今の恋を「失敗」に感じるかもしれません。けれどそれも、また愛する誰かに出会うための経験だと思いましょう。間違った恋なんて、この世にないのですから。
トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
http://toianna.hatenablog.com/
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