がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 54
著/トイアンナ
こんにちは、トイアンナです。恋愛コラムを書いていると「この話、どっかの記事に書いてよ!」と告発をいただくことがあります。聞けば出るわ出るわ、この世のクズを煮詰めたようにひどい男の話たち。
「同棲している家である朝階段を降りたら下の階で浮気していた。そこで彼が『いいところなのに、なんで降りてくるんだよ!』と逆切れ。あまりの剣幕に思わず自室へ戻ったけれど、これって怒っていいですよね?」
「彼はバツ1。小物をねだるのでプレゼントしたら、それを元嫁へ流していたことが発覚。養育費の代わりにあげたと言ってたけど、私は彼の元嫁に貢ぐために働いてるんじゃないんですよ!」
と、フィクションでこんな話を作ったら「現実味がない」とボツになりそうなくらいクズいんですが、事実は小説より奇なりとはこのことかと痛感します。
でも、告発できる場所があるっていいことですよね
最初は戸惑うことも多かった「告発」ですが、考えてみれば訴えられる場所があるのは素晴らしいなと考えています。こういった話を裁判に持ち込んでも賠償額は少ないでしょう。何より、お金を受け取ってもスッキリしません。
けれどインターネットでは個人情報さえ伏せれば告発できます。そして本人が何より欲しがっていた「こんなひどい奴がいるのか!」という共感を得られます。インターネットは復讐の道具には向きません。けれど傷ついたとき、読者の共感は大きな癒しになるでしょう。ですから最近は告発をできるかぎり伺うことにしています。
何でもネットに書いちゃうよ、という予防線
さらには「ネットに書ける」ことが予防線にもなります。どんなに理性が飛んだ人でも、ネットに晒されるのをよしとはしません。あなたに危害を加えようとする人がいても「何かあるとTwitterに書いちゃうんですよね」の一言が、強力な牽制となります。
もしあなたが「知り合ったばかりの人から傷つけられやすい」苦しみを抱えているなら、まずはネットに匿名で書いちゃいましょう。そして「何でも書くようにしてるんだ」と知らせるだけでも、相手をひるませることができます。ネットは炎上のリスクもある難しい道具ですが、傷ついたあなたの味方にもなりえます。もしあなたが傷ついていて、誰にも相談できないなら……そっとSNSの海へ匿名で放流してみてはいかがでしょうか。
トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
http://toianna.hatenablog.com/
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