がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 48
著/トイアンナ
こんにちは、トイアンナです。アラサーとしても年季が入ってきた身として数年前と比較すると、不倫がこの世でいかに溢れているかを思い知らされます。
ここまで不倫が多いと「結婚相手は恋愛感情抜きで、恋は夫・妻以外とする」のも人生としてありかなと思いたくなります。何より私も泥沼のような恋愛経験ばかり抱えた不良債権ですし、いまさら「不倫は悪!彼の家族の気持ちを考えて止めろ!」ときれいごとは言いません。正直、彼の家族なんて赤の他人ですし、自分の恋路を邪魔する赤の他人の人生なんてどうでもいいというのが人間ってものです。
不倫は上級者向けの恋愛
ただ気になるのは「不倫にドハマリする人ほど、遊びがうまくない」という印象を受ける点。そもそもお互いの家庭を傷つけないよう恋心をうまくセーブしつつ楽しむなんて、恋愛に慣れた上級者でないと難しいもの。
ところが女性で不倫にハマりやすい人は、むしろ真面目で恋愛経験の少ない「いい子」が多くいます。これまで親や教師の言うことへ素直に従ってきたので、年上の人へ無条件で尊敬しやすいのでしょう。いざ年上男性が迫ってきたとしても「この人は悪い大人かもしれない」と疑う前に「私にいろいろ教えてくれて、成長させてくれる人なんだ」と受け入れてしまいがちです。
素直さは強みですし、いい年上の先輩に恵まれれば信頼を勝ち取って昇進やご縁をいただけるでしょう。他方、あなたとの将来を一切考えてない既婚男性をブロックできません。頼れる先輩、年上として100%の信頼を寄せてしまえば、不倫を上級者の火遊びとして処理できなくなります。
しかし彼を独占できない現実と向かい合えばメンタルが爆発するので、責任がない恋愛こそ純愛だ、奥さんへの愛は冷めてるから1番は私……と無理な正当化をしたくなります。よくあるのは「不倫相手」でなく「彼」と呼ぶことで、彼との関係を清く偽装する症状。
本当にあなたが1番なら、彼に子供がいようが離婚してあなたと再婚すると分かっているはずなのに、です。
不倫を「純愛物語」に脚色するより、彼氏を作ろう
不倫は「愛されているのは私」と純愛に仕立てて片づけようとすればするほど、ひずみが生まれる関係です。なにしろ片方は純愛に相応しくないステータスなのですから。そこで心を鈍化させるよりも、不倫はひとまずそのままに、責任も将来も考えてくれる彼氏を作ってみましょう。出会いを増やすだけでも構いません。ひとまず自分を「彼しか愛せない悲劇のヒロイン」から脱却させるのが大切です。
あっちだって浮気してるわけですから、不倫相手に貞操を誓う義務なんてありません。そこで「普通に外で手を繋げるのって楽だなぁ」くらいに冷静になったら不倫相手との関係もドロドロした恋路から、少し変わっていくのではないでしょうか。
トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
http://toianna.hatenablog.com/
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